中小企業が必要なIT人材を獲得するには?
- 採用
この記事をご覧になっている皆様へ
いつもありがとうございます。デジタル人材採用.com編集部です。
2018年に経済産業省からDXレポートが出され、エンジニアやIT人材の採用は更に急加速している様子です。
しかし、少子高齢化や優秀なIT人材の育成機会の不十分が原因に、IT人材の不足が顕著に表れています。
今後、企業がエンジニアを確保するためには、様々な工夫が必要になります。
これは、社員数が少なく雇用するべきIT人材の人数が少ない中小企業でも自社に必要なIT人材を確保することが困難になってきているということを表します。
こちらの記事をご覧になられている皆様の中には「弊社の競合の企業様もまだFaxや紙のDMを使用してきているし、ソフトウェア導入も費用がかかるから、まだITについて考える必要はない」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、現在は月額4,000円からでも利用できるクラウドソフトウェアの誕生や、新型コロナウイルスによる非対面業務の推進等により、今まで以上にITやDXに関心を持つ企業は増えてくると考えられます。
今回は、中小企業が自社に合う適切なIT人材を獲得するために必要なことについて解説していきます。
当記事をご覧になっていただき、ご参考いただけますと幸いです。
1.IT人材・ITエンジニアとは?
中小企業のIT人材確保についてお話する前に、IT人材・ITエンジニアとは一体どういった人たちを指すのかについて解説していきます。
IT人材とは、様々な定義が用いられていますが、ここでは中小企業庁の「クラウドや各ツールを使って情報システムの導入・推進・運用をする人材」と定義することとします。
中でもITエンジニアとは、コンピューターやデータ通信の企画・研究開発・プロジェクト管理・運用保守・サポートなどを行う技術者のことを指し、プログラミング言語を扱いシステム開発が出来る人、開発を行うエンジニアのマネジメントが出来る人を指す場合が多いです。
具体的な職種としては以下のようなものが挙げられます。
- システムエンジニア(SE)
- プログラマー(PG)
- サーバエンジニア
- Webエンジニア(フロントエンド・バックエンド)
- AIエンジニア
- セキュリティエンジニア 等
これらのエンジニアは職種によって開発するソフトウェア・使用するプログラミング言語も大きく異なり、それぞれで高い専門性を有する人材になります。
日々刻刻と進化するIT技術により急速にこれらのITエンジニアの職種も増加・細分化するようになりました。
2.なぜIT人材が不足するのか?
急速に高まっているIT人材・ITエンジニアに対するニーズですが、それに対して適切なIT人材・ITエンジニアの人数を各会社が獲得できていないというのが現状です。
ここで複数のシナリオによる市場成長予測に沿って、IT人材の需給ギャップを予測した経済産業省の「IT人材需給に関する調査(概要)」に見ることにします。これを見ると、2030年には最低でも16万人、多いと79万人のIT人材が必要な数に対して不足する可能性があるということが読み取れます。
出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」
更に、実際に採用する側の企業もIT人材の不足を既に感じています。
出典:独立行政法人情報処理推進機構「IT人材白書2020」概要」P8
独立行政法人情報処理推進機構が調査したアンケートによると2015年時点で既に20%以上の企業が既にIT人材の不足を感じているというのが現状として読み取れます。
それでは、なぜIT人材が不足しているのかについてご紹介したいと思います。
IT市場の急成長に対するエンジニアの供給不足
AIやIoT等日々刻刻と新技術が生み出される現代は第4次産業革命と呼ばれる時代であり、数年前には考えられなかったシステムが次々と開発される時代です。IT業界はあらゆる業界の中でも第4次産業革命の根幹を担う業界として位置づけられています。
新技術が生まれるたびにIT人材は新しい技術を習得しなければなりませんが、新技術が生み出されるのが速すぎるが故に疲弊してしまうケースもあります。
更に新技術を習得しているIT人材はどの企業も欲しがっているため、高度なIT人材を採用するのはとても困難な状況となってしまいます。
現役IT人材・エンジニアの高齢化
ご存知の通り、日本では少子高齢化が顕著になっています。
現役エンジニアが定年退職で辞めていく一方で、若手のエンジニア人材が辞めていく人数に対して不足しているので、市場全体のエンジニア数は減少する一方となります。
日本企業のIT人材に対する評価の低さ
日本のエンジニアは、仕事が過酷なわりに低賃金という印象が強くなってしまっています。
出典:経済産業省「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」P42
多数の世界的IT企業を生み出したアメリカ合衆国と比較しても、30代の平均年収で700万円もの格差があることが分かります。
近年は、大手企業やベンチャー企業を中心に、エンジニアを高待遇で募集する企業も増えてきましたが、まだ一部の企業にとどまっており、日本企業全体には浸透していないのが現状です。そのため、日本国内に情報科学系の大学生等で優秀なエンジニア候補がいたとしても国内に進出してきている外資系企業や海外企業に流出しているという状況や、工夫次第で無限に稼げてかつ柔軟に働けるフリーランスとして働くということも現状では起こっています。
3.中小企業が自社に必要なIT人材を獲得するには?
それでは、IT人材不足の中でどのようにしたら中小企業が必要なIT人材を確保していくことができるのかについて解説していきます。
獲得したいIT人材のイメージを明確にする
ひとえにIT人材といっても、扱えるプログラミング言語や経験値は多種多様です。IT人材を獲得したいと思うきっかけは「TVのニュースによるDXの事例紹介」など様々あると思いますが、実際に獲得しようとなった場合は自社で行いたいDXの内容を明確にしておかないと、適切に応募がくる求人を出せず、仮に採用できたとしてもその後のDX施策が上手くいかない可能性があります。
まずは、自社が何に困っているか、何をDXしたいかを明確にしましょう。そして、DXしたい事柄に合わせたIT人材はどのような人材かを確認しましょう。
多様な採用形態を活用する
どのようなIT人材が必要か、イメージが固まった後は実際の採用計画に移ります。直接雇用以外にも期間限定でIT人材を獲得する方法は多数存在するため、採用したい人数、期間、経験値に合わせ採用形態を考えることが重要です。
直接雇用による採用
一番シンプルな方法は自社で直接採用することです。
新規に雇用することで既存業務もなくIT業務に集中させることができ、かつ知識・経験を持った状態であるため育成にかかる時間も少なく済みます。しかし、IT人材に対する需要は年々増加しているため、いつでも採用できるわけではないという点に注意が必要です。適切に募集要項を定め、必要に応じて求人広告への掲載や人材紹介サービスへの紹介依頼をかけるということも必要になってきます。
アウトソーシング
直接雇用でなくても、アウトソーシングによる人材確保も可能です。エンジニアを確保するための手段としてSES(システムエンジニアリングサービス)があります。SES企業と契約を結び、エンジニアに一定期間会社に常駐してもらい業務を行ってもらうという方法です。必要な人材を必要な期間だけ契約し確保できるため直接雇用より容易に人材を確保することができます。期間限定の契約になるため、自社で直接雇用するよりは獲得難易度は下がるかもしれませんが、自社の文化や業務内容を覚えてもらうまでの時間はかかるということに留意する必要があります。
4.まとめ~IT人材を確保したい場合はお問い合わせください~
いかがでしたでしょうか。
日本のIT化が急速に進む中、必要なIT人材、エンジニアの確保が困難になっています。
このような時代に必要なIT人材・エンジニアを確保するためには社内の働き方の整備や採用方法の分散等様々な工夫が必要になります。
この記事をお読みになった方の中で「実際にどのように採用すれば良いのだろうか」と思われた方もいらっしゃるかと思います。
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